2006年3月21日火曜日

コーヒー、カカオ、コメ、綿花、コショウの暗黒物語


フランスの国営ラジオの人の本。
自由経済がアフリカや南米に貧困をもたらしてる様子が書いてあります。

IMFやWTOの言う自由市場経済のうさん臭さは東アジアやロシアのニュースでなんとなく感じていました。
それはそれまであったものを壊すって意味で破壊のイメージでした。
いい意味じゃなくて、経済活動なり利権なりを自由市場経済の名の下に欧米が奪っていく感じです。

まあ、そのあたりはただの想像だったんですが、この本に書かれてることはひどい。
早い話が、明日のご飯を買うためにお金が必要な農民からコーヒーなりカカオなりを無茶苦茶安く買うわけですね。
一度そういうことがあると、これが国際価格だ、となって他の国にもその価格が普及していきます。
そんな感じで貧しい農民達は切磋琢磨しながらどんどん貧しくなっていく。

最初この本を買おうと思ったときは、「なんで飢餓なんてまだあるんだろ?」と思ってました。
実際、自給自足の生活を目指してたら彼らは生活はできたんですね。
でも、自由経済がそれを許さなかった。

より豊かな生活を得るために食物ではなくて、嗜好品を作り始める。
それなりの規模になってうまみが出てくると多国籍企業にごっそり持っていかれる。
もはや切り替えはできないので農民達は飢え死に、ってわけですね。

奴隷制度はもうどの国も持ってはいないけど、人間として扱われてない感じは奴隷に近いですね。
管理すらされてないって意味では奴隷よりもひどいかもしれません。

いやー、困った。
僕、コーヒー好きなんですよね。。。
(そういう問題ではないです)

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

”明日のご飯を買うためにお金が必要な農民からコーヒーなりカカオなりを無茶苦茶安く買うわけですね。
一度そういうことがあると、これが国際価格だ、となって他の国にもその価格が普及していきます。
そんな感じで貧しい農民達は切磋琢磨しながらどんどん貧しくなっていく。”

ひどい話だよね。
ただこれは自由経済というよりも、その企業の倫理だと思う。アフリカで適正な価格で買って、先進国で売ってもまだ儲かると思うけどね。