巻き毛な組長です。 組長というからには藤原組や宝塚の星組あたりの組長を目指してます。おっと、山口組も忘れてないですよ。目指せ!武闘派。 以前は上海に住んでいました。その頃は町の紹介もしていました。 日本に帰ってきてからはネタがなくなりつつあります。 リンクは自由ですのでどんどん貼ってください。 で、気が向いたらあとでこっそり教えてください。
2005年10月12日水曜日
正義論・自由論
土屋恵一郎です。
サブタイトルは「寛容の時代へ」。いいタイトルですね。
ジョン・ロールズの「正義論」の解説から現代の新興宗教や中絶の話に広がっていきます。
これが素敵。
この「正義論」、とてもおもしろいです。しかもわかりやすい。
自分のアイデンティティ(肌の色や髪の色、性別、信仰する宗教や出自など)”のみ”を知らない人がどんなルールや制度を選択するか、という設定です。これを「無知のヴェール」と呼んでいます。
この「無知のヴェール」の下では、自分に有利な(または不利ではない)ことを選択していくと自然と公共的な選択をしている、というところがおもしろいです。
つまり、特定の人種や宗教を優遇するルールを選択することができないんですね。自分がそれに属しているかは知らないわけですから。
そこで選択されたルールが正義である、と言ってるわけですね。
そしてこの考え方がただの学問で終わらないで、今のアメリカの政治にかかわっていることが解説されてます。
上の方法で決められたルールを整備するだけでは消極的な公平である、と考えるようです。
それまで不利益をこうむっていた人に積極的に利益を誘導する、これが「アファーマティブ・アクション」につながっていきます。
そして、オウム真理教などの新興宗教や、インドやイスラムといった異なる文化圏への寛容の精神とは。。。
と言った感じで話は展開していきます。
とても書ききれないです。が、どこをとってもおもしろいです。
こういうこと、ちゃんと公民の時間に教えてくれればいいのに、と思いますね。
そしたら「あれ、公民って科目あったよな?」なんて、今僕が悩まなくて済んでいるはずです。
いい本に出会いました。
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